主婦やシニアの方の活躍創出部門

主婦やシニアの方の活躍創出部門賞「ヒト部門」

エントリーNO.08株式会社希少糖生産技術研究所

主婦・シニアの方の活躍の概要

過疎地域となっている香川県三木町小蓑地区の廃校を利用して開設された研究所。代表は香川大学農学部特命教授の何森(いずもり)教授。何森教授が長年研究してきた自然界にごくわずかしか存在しない糖・「希少糖」の生産技術の開発研究や、希少糖を含む植物・「ズイナの木」の培養・販売を行っています。
バイオ技術を用いたズイナの木の培養では、小蓑地区の60代~80代のシニアを積極的に採用。通称“小蓑ズイナーズ”と呼ばれる彼らが未経験の培養作業を行えるよう多角的にサポートするとともに、勤務形態も柔軟に対応しています。また、メンバーの誕生日には皆でお祝いするなど、高齢者が無理なく、かつ、やりがいをもって働ける環境をつくり出してきました。
同時に、研究所を舞台に高校生が希少糖研究の成果を競うイベントなども開催。過疎地域を盛り上げながら、高齢者が若者とふれあい、社会との接点を持つことができる場を生み出しています。

投票者からのコメント、評価ポイント

「地域の高齢者をまきこんで、 新規素材に熱心に取り組む姿勢に共感を覚える。80歳になっても働く場所があるところがいい」
「高齢になって白衣を着て仕事をすることに感動」
「60代~80代の高齢者が無理なく、やりがいをもって働ける環境をつくり、過疎地の活性化をも視野に入れていることに感服」
「元気なシニアが増えることが嬉しい。自分がその世代になるところを想像してみても歳を取ることが楽しみになる」
など、シニアが生き生きと働く姿に共感する声や、シニアの雇用創出にとどまらず、過疎地域の活性化につながっていることへの称賛の声が多く寄せられました。
地元で生活する60~80歳の方を積極的に雇用し、やりがいを持って働ける場所をつくっていること、農業をはじめとする本業との兼業もできる柔軟なシフトで働くことを応援している企業姿勢に敬意を表し、主婦やシニアの方の活躍創出部門「ヒト部門」として表彰させていただきます。

受賞を受けて

「素晴らしい賞をいただきありがとうございます。私たちメンバーが嬉しいのは当然ですが、ひょっとしてそれ以上に「小蓑小学校」を卒業した生徒達が喜んでくれるのではと感じています。自分たちが卒業した小学校が閉校となり、母校がなくなってしまったわけですが、その施設を再利用(リノベーション)し、地元のおじいさん、おばあさんが、新しい挑戦を続けていることに未来を感じてくれるのではないかと思うのです。私たちが前向きな気持ちを持って明るく、楽しく頑張っている事業が、「政府奨励賞」という形で世に認められたことを、きっと喜んでくれるでしょう。今は、都会に住んでいる私たちメンバーの子供達、孫たちにもおおいに自慢できます。しかし、あふれる喜びの一方で、地域を想い、考えてしまうこともあります。この香川県木田郡三木町では過疎化・高齢化が進み、小学校も閉校、小・中学生はいなくなってしまい、一人暮らしの人も多いのが現状です。だからこそ、喜んでばかりはいられないと、未来への思いを新たにするのです。」
(株式会社希少糖生産技術研究所代表取締役 何森 健(いずもり けん)さん)

主婦やシニアの方の活躍創出部門賞「モノ部門」

エントリーNO.09株式会社 しんこう

主婦・シニアの方の活躍の概要

同社は1954年の創業以来、かりんとうやせんべいなどの製造卸販売を行ってきましたが、「おいしさで笑顔を創る」を企業理念に2009年に製造直売をスタート。洋菓子店“FABORI PLUS(ファボリ プリュ)”、和菓子店“菓匠 きくたろう”の2つの直売店ともに人気店となっています。
おいしさはもちろん、目の前でお菓子をつくるスタイルが魅力で、従業員には両店のファンだったという地元の主婦やシニアも多数。子育て優先の働き方をサポートするほか、雇用形態問わず意見交換し合える風土がある温かな職場です。
多くの人気商品の中でも、地元の素材を活かした、かりんとうは創業時の味に加え、ごぼうや藻塩といった変わり種まで約20種類を展開。現在は、子どもたちの工場見学などを開催できる「北九州スイーツヴィレッジ」プロジェクトが進行中。また、敷地内に保育所の新設を計画し、さらなる子育て支援×地域貢献に取り組んでいます。

投票者からのコメント、評価ポイント

「地元・従業員・お菓子に対する愛にあふれた企業だと感じた」
「素敵なお店と思った場所で働けることが素敵。子育てをしながら、自分のペースで仕事ができることもいい」
「地域を盛り上げるため、お菓子というみんなが笑顔になれるものを提供していて素晴らしい」
「地域に古くから根付き、既存の商売に飽き足らず、スイーツショップやブランド菓子などを常にプロデュースし続け、雇用機会の創出も意識されていることに感銘を受けた」
など、地元の主婦やシニアがのびのび働ける環境や、地元の素材を用いたオリジナリティあふれるおいしいお菓子、そして地産地消のお菓子で地域活性にも貢献している企業姿勢に多くの称賛の声が寄せられました。
雇用形態にかかわらず意見やアイデアを出し合える温かな企業風土、個々の状況に合わせた柔軟なシフトで働ける環境づくりに敬意を表し、主婦やシニアの方の活躍創出部門「モノ部門」として表彰させていただきます。

受賞を受けて

北九州の地に、かりんとうという懐かしいお菓子をこだわってつくっている会社もあるのだと評価いただき光栄です。当社は創業以来、菓子の製造卸販売・受託製造を主事業としていましたが、直売店をスタートしてからは常に地域密着を第一原則として意識してきました。雇用については年齢やご家庭の事情に関係なく、経験のある方、意欲のある方の活躍の場を積極的に提供していきたいという思いがあります。今回、地元の素材を、地元のお客さまのために、地元の工場で地元の人がつくっていることに共感していただけたのであれば、今後もより強化していこうと励みになります。昨今の北九州市は若者が流出傾向にありますが、一方で、私の世代は地元への愛着が強い人間が多いのです。当社の取り組みが若者の目にも魅力的に映り、多世代が地元・北九州市を愛して盛り上げることに貢献できれば、これ以上うれしいことはありません。
(株式会社しんこう代表取締役 越野修司さん)

主婦やシニアの方の活躍創出部門賞「コト部門」

エントリーNO.01農業生産法人 株式会社GRA

主婦・シニアの方の活躍の概要

「食べる宝石」といわれる1粒1,000円の高級ブランドイチゴ『MIGAKI-ICHIGO(ミガキイチゴ)』や、ミガキイチゴ100%原材料のスパークリングワイン『ミガキイチゴ・ムスー』などを製造・販売する農業生産法人。
東京でIT関連企業を経営していた代表の岩佐さんは、東日本大震災発生直後の2011年7月に、故郷・山元町の基幹産業であるイチゴ栽培を復活させるべくGRAを創業。自力再起が困難な元イチゴ農家のシニアや、働く意欲を持つ主婦を柔軟な勤務条件で積極的にパート雇用。山元町の多世代の人材が職を得て自力で経済をまわす、復興を越えた「創造」を目指しています。
農作業では、土耕が主流だったイチゴ栽培に、作業負担が少ない高設栽培を導入。またIT技術で栽培管理をオートメーション化し、早朝の温度管理作業をなくすなど、シニアや主婦の働きやすさに配慮した先進的な環境づくりも注目されています。

投票者からのコメント、評価ポイント

「事業を通して、地域が希望と誇りを取り戻すストーリーに感銘を受けた」
「商品が魅力的で夢がある。地域の雇用創出に期待できる」
「多くの従業員を採用し、働く場所を失った人たちに希望を与えている」
「世代を越えてひとつの物をつくり上げ、再生に動き出した地元の方達の熱意が伝わる」
「震災復興とシニア・主婦の雇用を連動していて素晴らしい」
「若い人たちが、新しい栽培方法に挑戦しているのがとても良い」
「未来のための取り組み。純粋な気持ちで応援したい」
など、かねてからの特産物であるイチゴを通して、多世代が震災を乗り越え地域活性に取り組んでいる姿に多くの称賛とエールが寄せられました。
震災後、自力で再起するのが困難だった元イチゴ農家のシニアを積極雇用し、IT化によってシニアや主婦が働きやすいイチゴ栽培を実現していることに敬意を表し、主婦やシニアの方の活躍創出部門「コト部門」として表彰させていただきます。

受賞を受けて

このたびは主婦やシニアの方の活躍創出部門「コト部門」に選出していただき、ありがとうございました。投票に参加してくださった皆さまに心から御礼を申し上げます。私たちGRAは山元町でのビジネスを起点に、10年、100社、10,000人の雇用機会の創出を目指しています。また、この土地にある財産を新しい時代の仕組みによって伝え、次の世代につなげていけるように努めています。今後も多様な方が働きやすい職場環境の創出のために、シニアの方の経験値を誰もがわかるようにテクノロジーの力で形式知化し、農業で一人前とされる10年という年月を縮めてスピード成長を目指します。そして、さらなる山元町の価値創出のため、努力し続けていきたいと思っています。
(農業生産法人 株式会社GRA 越智はるかさん)

企画・取材・執筆・撮影・デザイン・コーディング/アトリエあふろ