主婦やシニアの方の活躍創出部門

エントリーNO.01 株式会社 江﨑新聞店

パパママキャリア職を新設
毎月15,000円の子育て補助を5年間支給

〈問い合わせ先〉

江﨑新聞店 本店
TEL 054-255-2231
http://www.ezakinet.co.jp/contact/index.html

〈会社概要〉株式会社 江﨑新聞店
静岡県静岡市葵区七間町8-20
TEL 054-255-2231
〈事業内容〉新聞販売・配達

株式会社 江﨑新聞店

社長室長 MPC職プロジェクトリーダー 江﨑亮介さん(27)

静岡県静岡市出身。江﨑新聞店入社前は消費財メーカーのベビーケア部門で働き、子育てをするお母さんと接することも多かった。入社後、その経験を活かしMPC(ママパパキャリア)職を立ち上げる

顧客第一。
地域社会に寄り添う新聞店

創業1907年。静岡県静岡市葵区に本社を構える「株式会社 江﨑新聞店」は、100年以上の長い間、その地域に暮らす人々に新聞を配達している。「ただ新聞を配るだけではありません。我々は情報文化の担い手である、というモットーのもと常に地域社会に奉仕することを考えています」と話すのは社長室長の江﨑亮介さん。本社には「ギャラリーえざき」「江﨑ホール」二つの文化施設があり地元の人たちに活用されている他、子会社である静活株式会社は静岡県最大動員のシネコン「シネシティーザート」を擁し、地域活性化にも貢献している。

支えているのは地域の文化だけではない。「毎日同じ時間同じルートで配達をすることは、犯罪抑止や孤独死を防ぐ働きがあるんです」と江﨑さん。道路に危ない場所はないか、不審者はいないか朝晩の配達時に気を配り、目を配る。さらにそこに住む人たちに積極的に声かけをしていくことで繋がりも強くなり、いわばその地域の顔のような存在になっていくのだ。また、全社員が普通救命講習を受講し配達時の「もしも」に備えているのも心強い。江﨑新聞店ではこうした取り組みを「あんしん・あんぜんの配達」と呼び、人々に寄り添いながら地域を支えている。

  • 町内会での救急講座ほか、児童館で子ども向けの防犯講座を担当することも

『人が頼り』の新聞配達だからこそ
正社員としての採用にこだわる

現在130名ほどの正社員が新聞配達スタッフとして活躍しているが、毎日深夜と言われる時間から出社、配達するという仕事の特性上、常に人材を求めている状態なのだという。今では『配達』『集金』『営業』を分業にしてそれぞれをアルバイトが行うという会社も多い中、なぜ新聞配達スタッフを正社員として採用することにこだわるのか理由を聞いてみた。「ひとつめの理由は一人が『配達』『集金』『営業』を全部行う区域担当制にすることで、地域との結びつきがより強くなるからです。もうひとつの理由は正社員として採用することで充実した福利厚生を提供することができるからです」。社会保険や労災保険といった一般的なものに加え、同居扶養家族全員を対象にした医療費補助や2か月に1度のレジャー会など社員の家族も対象になるものも多いのが江﨑新聞店の福利厚生の特徴だ。その手厚い福利厚生こそが人材確保につながるのではないかと江﨑さんは考えている。

曲金支店で働く野田桂子さんは現在46歳。大学生と高校生の息子さんを持つ母親だ。「1年半前江﨑新聞店に入社するまでは、長い間パートで保育士関係の仕事をしていました。正社員になりたくても保育に関する資格しかなく、年齢が高くなってしまって難しい。その点、やる気があれば正社員になれるのは魅力でした」と語る。

また入社から1年間、月1回社長からのレクチャーを受けるシステムを作っている。「やはり苦労するのは1年目ですから」と江﨑さん。人材確保のその先、いかに長く働いてもらえるかを考えた雇用体制をつくり社員を家族のように大切にするのもモットーのひとつだ。

  • 2か月に一度行われるレジャー会。最近盛り上がったのはソフトボール大会だそう

  • レジャー会では他の支店との交流もでき、社員同士の輪が広がっていく

ライフスタイルをふまえた環境で
子育て中でも働きやすく

「今まで中途採用を中心に採用活動を行ってきましたが、これからの雇用確保にはターゲットを絞った求人をしなければいけないのではないかと考えています」と江﨑さんは語る。まず、大学新卒をターゲットにしたCC(コミュニティキャリアコーディネート)職を設置。その後CC職が軌道に乗ったため、中途採用にもCC職の仕組みを取り入れたRC(リージョナルキャリア)職の求人を開始した。この二つの求人は一定の成果がすでに上がっている。

「しかしもっと、江﨑新聞店のライフスタイルに合った働き方を大切にする部分を生かした求人はできないかという気持ちがあって」と江﨑さんが考えていたところに一人の男性が転職をして来た。「なぜ転職をしたのかと聞いてみると、子どもが生まれたことがきっかけだったと言うのです。子どもが出来たことで正社員を目指す人たちがいるのではないか、そしてその『子どものための転職』層に対して今までの求人よりももっと江﨑新聞店らしさを生かした雇用ができるのではと考えたのです」と江﨑さん。

江﨑さんが子どもを持つ社員にリサーチを開始したところ、新聞配達スタッフの仕事が子育ての生活リズムに合致することに気づいた。朝の2:00に出社をして朝刊を配達、6:30に帰宅して子どもを送り出したのち14:00に再出社し夕刊を配達、17:00に退社。子どもと一緒に朝ごはんを食べ、夜も寝るまで一緒に過ごせるのだ。「補助についても色々と考えました。各支店に保育所を設置する案もあったのですが、希望する人全員平等にと考えるとやはり補助金がいいのではないかということで、5年間習い事補助として月々15,000円を受け取れる制度をつくり、MPC(ママパパキャリア)職を新設しました」。

野田さんはRC職での入社だが「私が働く支店の新聞配達スタッフ(代配のパートも含め)14名のうち、女性は3名しかいませんが、レジャー会などで他の支店の女性とも仲良くなり、一緒に遊びに行ったり、帰りに支店を行き来して立ち話をしたりするんですよ。助け合ったり、先輩に助言を求めたりできる環境はありがたいですね」という。「新聞配達をしていると『野田さん頑張って』『いつもありがとう』と声を掛けてもらえます。それだけではなく、長い付き合いになり立ち話を少しするようになって、お客様が私の息子たちのことまで気にかけ応援してくれるようになりました。こんな繋がりは新聞配達をしていなければなかったことだと思うんです」。会社のバックアップのもと社員同士が助け合うだけではなく、地域も子どもを持つ保護者を気にかけ支える。これは現代社会の理想的な姿のひとつなのかもしれない。

まだまだスタートしたばかり。2016年12月末1人目の採用が決まったというMPC職だが、江﨑さんが寄せる期待は大きい。「3年後には全新聞配達スタッフの1割程度がMPC職になればと思っています。そのくらいの人数が集まるとチームのようになり社内での発言力も出てくる。そうなればもっと現場の声が聞こえるようになると期待しています」社員にとってより良い働き方をこれからも探していく。

取材・撮影・デザイン・コーティング/アトリエあふろ
ライティング/アトリエあふろ(富成深雪、岡本靖正、佐藤福子)、N2(小野剛志)、川島 剛、永田知子

  • 「歩合制なので頑張っただけ稼げるのも自分に合っていると思います」と野田さん

  • 今年、大卒で入社した岩本さんは支店の雰囲気をいつも明るくしてくれる存在だ

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