主婦やシニアの方の活躍創出部門

エントリーNO.03 GRAN DA ZUR

地元の世界遺産にちなんだ北九州土産「ネジチョコ」
ヒット商品を支える地元主婦パワー

〈商品の入手・問い合わせ先〉

GRAN DA ZUR(グラン ダ ジュール)
TEL 093-475-7700
http://www.grandazur.jp/

〈会社概要〉GRAN DA ZUR(グラン ダ ジュール)
福岡県北九州市小倉南区葛原1-12-23
TEL 093-475-7700
〈事業内容〉ケーキ、焼き菓子、チョコレート等の製造、販売、 カフェ。従業員約30人(パート・アルバイト含む)

オーエーセンター株式会社

取締役 吉武厚志(よしたけあつし)さん(39)

北九州市で生まれ育つ。「北九州の方々にもっとフランス洋菓子を魅力を伝えたい。今後はチョコレート専門店にも挑戦したい」と熱い思いを語ってくれた。物腰の柔らかさが従業員の方々にも信頼と安心感を与えている。

携帯ショップの待ち時間にお客様に
おいしいケーキを…が店の始まり

北九州市小倉南区、旧国道10号線沿いに立つGRAN DA ZUR(グラン ダ ジュール)は、地元女性に支持されるお洒落なケーキの店だ。同店を運営するのは、意外にも、通信機器の販売等を行うオーエーセンター株式会社で、北九州市内で何店舗もの携帯ショップを営んでいる。創業は昭和60年、現社長で2代目という。

飲食部門がスタートしたのは13年ほど前、携帯ショップの新店舗を商業施設内でオープンした際、お客様に待ち時間をリラックスして過ごしていただこうとカフェを併設したのが始まりだ。そこで扱っていたケーキの仕入れ先の店が閉店すると聞いてお店を引き継ぎ、本格的なケーキ作りへ業務を拡大した。「当時はまだ小倉に本格的なフランス 菓子を提供する店が少なかったのではないか」と取締役の吉武厚志さん。美味しいお菓子を提案していきたいと、大きく舵を切った。

GRAN DA ZURの定番メニューは、本店のある地元の地名をつけた葛原シュー。はちみつのロールケーキや、地元の青果店から仕入れるフルーツや野菜を使ったケーキも人気で、いちごは福岡の玄海いちご、卵は宮崎産を使用するなど素材選びにもこだわっている。野菜のケーキにはコアなファンがついており、ジャガイモのモンブランを誕生日にホールケーキで注文した人も。

現在は小倉南区の本店と小倉北区の2店舗。ケーキの製造は本店で行っている。従業員はオーエーセンター全体で100人のうち、GRAN DA ZURだけでパート・アルバイトを含め約30人。うち8人が正社員で、女性が全体の7割を締める。パートの大半が地元の主婦で、募集を開始するとすぐに決まるという。理由は勤務時間に融通をきかせ、車通勤など各人の希望を受け入れているから。「何でもOKにしているのがポイントです」と吉武さんはにこやかに答えてくれた。

  • 幹線道路沿いにひときわ目立つ店舗は洗練された外観。駐車場完備

  • 陽光がさんさんと入る明るい店内。テイクアウトだけでなく、イートインにも対応している

地元の世界遺産にちなんだお土産として
企画した「ネジチョコ」が大ヒット!

現在GRAN DA ZURでは主婦採用を積極的に増やしている。「ネジチョコ」の注文が大幅に増えたためだ。世界遺産に登録された『明治日本の産業革命遺産』に、北九州市の『官営八幡製鉄所関連施設』も含まれたことから、お菓子で地元に貢献したい、何かできるのではと、北九州市オリジナルのお菓子を作る企画が持ち上がった。「最初、八幡製鉄所では線路のレールを作っていたのでH形鋼で試作品を作ってみたのですが、分かりにくくて(笑)」。その後、市民からのアイデアやスタッフの工夫で誕生したのが、ボルトとナットを組合せたチョコレート。実際ネジを締めることもでき、ものづくりの街・北九州らしいお土産「ネジチョコ」が生まれた。

生産を開始したのは2016年2月。当初クリアケースの小さなパッケージにチョコを入れていたのを、窒素入の小袋を用いて賞味期限を伸ばし外装を紙箱に変えた。それにより大手商業施設での取扱が増え、現在15カ所で販売されている。認知度も上がり受注が伸びて、ついに店の看板商品となった。現在、月に1万セットを売上げている。

ネジチョコはカカオ57%のスイートチョコを使用。風味豊かな味わいのスイートと、鉄の錆をイメージしたココアの2種類がある。当初ボルトとナットの型は3Dプリンタで作成したという。その型からチョコレートを外す作業等を、パートの主婦たちが担っている。

  • 終始笑顔の吉武さん。「融通の利く、働きやすい環境の中で心地よく働いてもらいたい」

  • 地元福岡、または九州の素材をふんだんに使った、美しく美味しい自慢の洋菓子

主婦の質の高い仕事が
チョコレート工房を支える

チョコレート工房で和気あいあいと働く女性たちに話を聞いた。 一歳のお子さんのいる高橋麻衣さん(35)は、「7年前から販売としてこちらで働いていましたが、結婚、出産で一度退社しました。子どもを保育園で預かってもらえるようになり、今年5月に復帰。やはり働きやすいので戻ってきました。子どもはどうしても、急に熱を出したりします。その度に急な早退や、休みをいただくこともありますが、メンバーは主婦の方が多く皆さん心配してくれて、とても有り難いです。持ちつ持たれつで皆で支え合っている感じがあり、家事育児と仕事の両立は苦ではありません。

私たちが仕事を探す場合、どうしても時間の制約があります。この職場では、個々の事情に合わせて希望の時間帯を申請できます。社員の方に質問しやすいし、ちゃんと回答してくれる環境があります。みなさんよくしてくださるので、長く仕事を続けられます」

ご主人とふたり暮らしという井上陽子さん(33)。「実は入店する前、他と2カ所で迷っていて、先に両方のお店を見くらべました。こちらはお店に入るとショップスタッフだけでなく、オープンキッチンのシェフまで“いらっしゃいませ”と挨拶してくれて、気持ち良かったです。正直なところもう一店の方がお給料は良かったのですが、雰囲気でこちらに決めました(笑)。その時と入店後の印象は変わりません。皆さん笑顔が多くて仲が良く、仕事にはメリハリがあります。ケーキ屋さんで働くことに憧れもありましたが、人間関係も良いのでとても楽しく働かせてもらっています。ネジチョコが街でどんどん有名になってきたので、よりいっそう気持ちを込めて作らなくてはと思っているところです。やりがいにも繋がっているし、仕事に誇りを感じています」

吉武さんは「チョコレート工房での業務は単純作業なので、楽しく働けるようにしています。おしゃべりして良いし、音楽もかけています。年齢層は高校生のアルバイトから50代の方まで幅広いです、それも揉め事のない理由の一つかもしれません。求人募集をするたびに、働きたいと願っている女性がとても多く、労働力が埋もれていると感じます。いざ仕事が決まると、皆さん思った以上に働きます。店の片付けひとつを取っても、段取りがいい。ご本人は自宅でしていることを店でもやっているだけかもしれませんが、私からみたらポテンシャルが高く、熱心な仕事ぶりでとても助かっています。」

「意欲のある主婦層の方々は、弊社にとって、とても大切な存在です。今後、主婦層の方々の働きやすさをますます追求し、環境を整え、より多くの方が働いてくださるよう、努めていきたいと思っています」と熱く将来の展望を吉武さんは語った。

取材・撮影・デザイン・コーティング/アトリエあふろ
ライティング/アトリエあふろ(富成深雪、岡本靖正、佐藤福子)、N2(小野剛志)、川島 剛、永田知子

  • みんなでアイディアを出し合って、「ボルト」と「ナット」という個性的な商品を造成

  • 「とにかく働きやすい」「経営者の方々が気さくで話しやすい」と高橋さんと井上さん

  • 本物に見える、「ボルト」と「ナット」型のチョコレート。見た目とは裏腹にとても舌触りがよい

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