JOBS STORY

高校生アルバイトの
新たな選択肢となる
「ケアサポーター」

高校生という若年層にこそ
介護の現場で「働く」体験を

高齢者向けデイサービスを提供する「ツクイ尼崎塚口」で、ケアサポーターのアルバイトをするのは高校一年生(2018年3月現在)の植田くん。「応募する前に思っていた介護の仕事とは違って、身の回りの世話をしたり、お茶やおやつの準備をしたり、高校生の僕でもできる仕事でした」
植田くんは、株式会社ツクイが2017年9月にスタートした「介護のミライ〜高校生バイトプロジェクト」によってはじめて採用された高校生。介護職は資格が必要となるため、現場で働くのは介護福祉系の学校を卒業した人や、資格取得を目指している人が多い。なぜ高校生をアルバイトとして採用しようと決めたのか?
「高齢化により介護ニーズは高まっています。しかし仕事のイメージがあまりよくなく、また仕事内容も正しく理解されていないことから、介護業界は、今後さらなる人材不足が懸念されています」とツクイ兵庫圏本部長の中野氏は語る。「資格がなくてもできる業務を切り分け、現場にアルバイトを受け入れることで、人材不足を解消できます。高校生の募集にこだわったのは、貴重な就業体験として、若い方に介護の仕事を知っていただくことで、将来職業を選ぶときに選択肢のひとつにしてもらいたいという想いからです」

「資格がなくても大丈夫」
ケアサポーターという職種を新設

植田くんは、「土日のみ・高校生可」という条件で『タウンワーク』でアルバイトを探し、デイサービスでの仕事を発見。「お客様と深くコミュニケーションする仕事が、自分の性格に合っていると思いました。介護の仕事ということで最初は不安もあったのですが、面接で仕事の説明を聞き、資格が不要なこと、また身体介護はなく、会話など間接的にお客様と接するのがケアサポーターだと聞いて安心しました」
「ツクイ尼崎塚口」の所長である神谷氏は、高校生アルバイトに大きな手応えを感じている。「お客様からの反応がとてもいいですね。植田さんは、お孫さんのような年齢ということもあって可愛いがられるし、責任感も強く、元気に働いてくれるので周囲も明るくなります」
植田くんにとっても成長の場となっているようだ。「失敗することもあるけど、人生の先輩にいろんなことを教えてもらえて勉強になります。先日は"お兄ちゃんと話すのがすごく楽しいから、来るとき教えてや"と言われて、とても嬉しかったです」

イメージではなくリアルを知れば
当たり前に選べるアルバイトに

募集には想定していた以上の応募があった。「最近は学校のボランティアで施設訪問する機会も増えているので、介護のアルバイトがイメージしやすいのかもしれません。今後、他の事業所でも高校生アルバイトをもっと増やしていきたいと思っています」(中野氏)
介護業界の人材不足を解消するには、まずは先入観や間違ったイメージを払拭することが重要。業界に関心を持つ人が増えれば、異なる視点から、課題を解決する新しいアイデアが生まれる可能性も増えていく。少子高齢化社会の今、高校生が介護の仕事にリアルに触れることには、大きな意味がある。将来仕事を選ぶうえでの選択肢の一つともなるし、何より、高校生にとってアルバイトは貴重な社会経験の場だ。
「年上の人と当たり前に話す仕事なので、物怖じしなくなりました。学校で知らない先生に話しかけるのも怖くありません(笑)。介護のアルバイトをしているというとみんな驚くのですけど、思ったより普通の仕事だし、向いている人も多いと思うので、友達にもぜひ勧めたいですね」植田くん自身、高校生の間は、このアルバイトを続けたいと思っているそうだ。

担当者の声

ミライをつくる高校生に
介護の仕事をもっと体感して欲しい

介護業界の人材採用をお手伝いしていて、人手不足により現場の方がとても忙しく、疲弊している状況に課題を感じてきました。介護人材は2025年には38万人不足するというデータもあります。いま介護を支えている人たちの平均年齢も高い。5年先、10年先を考えたとき、「もっと若年層にこの業界に目を向けてもらいたい」。未来の日本の介護を支えるのは「高校生」だと考え、ツクイ様にプロジェクトをご提案しました。700拠点近くある大きな企業なので、現場への浸透など実現へのハードルも高かったのですが、社長にもご理解いただき、トップ直轄のプロジェクトとして進めてきました。リクルートジョブズは今回、現場の業務フローを分析し、有資格者でなければできない業務と、資格がなくても行える業務とを切り分け「ケアサポーター」という新しい職種をツクイ様にご提案。高校生が介護現場でアルバイトとして働ける道を切り拓きました。こうして実際、介護の現場で高校生がイキイキと働き、お客様もとても喜んでくれている様子を目にして嬉しかったですね。介護の現場でアルバイトしてみたいと考える高校生も多いことがわかりました。この取り組みは介護業界の人材不足を解消する一助となる可能性を秘めています。業界全体にもっと広げていければと思っています。

株式会社リクルートジョブズ
シニアソリューションコンサルタント
笹川桂司

今回の取材先「ツクイ尼崎塚口」